心にうつりゆくよしなしごと その1
しばらくBlogからご無沙汰している間に、すっかり、山々の緑も濃くなってきました。あっという間に夏です。
この夏、サッカーW杯をはじめ、いろいろな「誘惑」があふれていますが、今度こそ!!心を入れ替えて頑張って洛星から「ほっと」情報を発信します。
今回は心にうつりゆくよしなしごとの一つをつづりました。
車での通勤途中、窓の外に広がる街のさまざまな景色や、生き物たちの営みを観察することで、小さな喜びを味わっています。最近も、ツバメが見事な飛行技術でせっせと子育てに励む姿に感動したり、カラスとトンビが激しい縄張り争いを繰り広げている様子に圧倒されたり……。車内という空間にいながらも、季節の移り変わりや自然のダイナミズムを肌で感じています。

そんな通勤途上、ここ数年ではっとする光景が増えました。
歩道に目をやると、あちこちで「何の行列だろう?」と思うほどの長蛇の列ができているのです。
よく見ると、それはバスを待つ人たちの列。みなさん、整然と並んでいます。
実は数年前まで、このあたりのバス停ではみんながなんとなく集まって待っていて、バスが来たら我先にと「わらわら」と乗り込むのが日常茶飯事でした。首都圏から来た知人などからは、「京都のバス待ちマナーはちょっと……」なんて苦言を呈されることもあったほどです。
ですから、こうして綺麗に並ぶようになったのは、間違いなく歓迎すべき変化です。
ただ、その整然と並ぶ人たちを見ていて、少しだけ寂しさを覚えることもあります。
見事なまでに、全員が手元のスマートフォンに目を落としているのです。
目の前をツバメが必死に飛び交っていても、頭上でトンビが何かを狙って旋回していても、誰も気にとめる様子はありません。

ふと、自分が中学生だった頃のことを思い出します。当然、携帯電話もスマホもない時代です。
当時の私は(今もですが)、通学しながら色々な植物や生き物を観察するのが大好きでした。ツバメの巣を見つけては勝手に生育状態を「調査」してみたり、落ちていたヒヨドリのヒナを大騒ぎで救出したり……。特別な道具は何もなかったけれど、それなりに刺激的で楽しい毎日でした。
もちろん、スマホを否定するつもりはまったくありません。(バス停のイラストもスマホのGeminiで作成しました。)
手のひらの上の画面ひとつで、日本中、いや世界中の情勢がリアルタイムで分かり、ちょっとしたスキマ時間を有効に活用できるのは本当に素晴らしいことです。
でも、その便利さと引き換えに、私たちは自分たちを包み込んでいる現実の世界や、豊かな自然環境を肌で感じる機会を、少しずつ手放してはいないでしょうか。
情報に溢れた現代だからこそ、五感で感じる「リアルな季節」が愛おしく思えます。
みなさんも、もしスマホの画面を見すぎて目が疲れたなと感じたら、ほんの数十秒だけ、手元から離れてちょっと空を見上げてみませんか?
そこには、小さな画面には見いだせない、ずっとダイナミックで面白い世界が広がっているかもしれません。
校長