アンネ・フランクを偲んで

昨年カリヨン横に苗を植えたアンネのバラとコルベ神父のバラが、順調に育ち、5月半ばには見事な花を咲かせてくれました。関東のCatholic学校に勤める大学時代の友人に触発され、念願の「アンネのバラ」を洛星にも根付かせることができました。苗を分けてくださった愛媛の園芸店さんにも感謝。

「死んだ後も、なお生き続けるような仕事がしたい」
アンネ・フランクが日記に残したこの言葉は、時を超えて今の私たちに強く問いかけてきます。
美しく力強いバラの姿を見るたび、戦争の悲惨さ、その中で苦しんだ人々、そして過酷な運命のなかでも希望を失わず健気に生き抜いたアンネ・フランクたちのことに想いを馳せずにはいられません。
彼女たちの痛みを想像し、その記憶を風化させないこと。それは、今を生きる私たちに課せられた大切な使命です。
「忘れないで寄り添うこと」の大切さを、身をもって実践している生徒たちがいます。
6月14日(日)、本校の「東北に学ぶ宗研グループ」が、これまでの地道な活動を評価され、「京都私学振興会賞」を受賞いたしました。


東日本大震災の被災地に心を寄せ、その記憶を決して忘れない。たとえ細々とした活動であっても、決して途絶えさせることなく継続していく——。
彼らが大切に紡いできたその真摯な営みが、このような形で社会から認められたことを、学校として大変誇らしく思います。と同時に、このあたたかな灯火をこれからも大切に守り育てていきたいと強く感じています。
アンネのいう「自らが死んだ後も生き続ける仕事」とは、誰かの心に寄り添い、平和の種を蒔き続けることなのかもしれません。カトリック学校として、他者の痛みに共感し、行動するこの取り組みは、これからも私たちの核であり続けます。
もちろん、生徒たちの学びの眼差しは東北だけに留まりません。いま、国内や世界で起きているさまざまな情勢にしっかりと目を向け、平和のために自分たちに何ができるのかを問い続けること。
国内外の出来事に心を寄せ、平和を希求する姿勢を保ち、今後も生徒たちと共に考え、歩んでまいります。
校長